HytaleのUpdate 7は、Chapter 1に向けた新要素を週ごとに積み上げているプレリリースです。2026年9月10日に追加されたPart 2では、派手な新ダンジョンよりも、世界の生き物がどう反応し、道具がどう手になじむかという部分が大きく変わりました。
中心にいるのはゴブリンです。Voidに属するクリーチャーと敵対するようになり、単独なら逃げ、近くに仲間が十分いれば踏みとどまります。これは敵を増やしただけの更新ではありません。プレイヤーが介入しなくても、状況によって小さな物語が生まれる土台です。

ゴブリンは「敵」から「勢力」へ
Part 2では、Void勢力のクリーチャーがゴブリンを攻撃対象として認識するようになりました。多くのゴブリンは危険を見れば逃げますが、周囲に仲間が十分いる場合は持ち場を守ろうとします。数によって反応が変わるため、同じ場所でも遭遇の展開は固定されません。
プレイヤーにとって面白いのは、戦闘を始める前から場が動いていることです。Voidの敵がゴブリンを追って集団を分断し、別の群れが加わると反撃が始まる。そこへ横から入り、どちらを先に倒すか、混乱を利用して通り抜けるかを選べます。
敵が一直線にプレイヤーだけを狙う世界より、明らかに判断の余地があります。個人的には、Part 2で最も期待したい変更です。戦闘AIの調整という小さな項目に見えますが、Hytaleの世界が「プレイヤーを待っている舞台」から、勝手に事件が起きる場所へ変わる可能性を感じます。

追跡とノックバックの理不尽さも軽減
Goblin Burner、Feastmaster、Guardian、Lobber、Miner、Scrapperが、標的を無限に追い続ける挙動も修正されました。探索中に一度見つかっただけで延々と戦闘が続く場面が減り、距離を取って立て直す選択が機能しやすくなります。
Goblin Burnerの攻撃と火炎放射器によるノックバックも抑えられました。ゴブリンを強く見せることと、身動きできないまま一方的に押し切られることは別です。今回の調整は、ゴブリンの個性を残しながら理不尽さを減らす方向といえるでしょう。
フックショットとグライダーは見た目以上の更新
探索道具では、フックショットの外観と射出演出が作り直されました。Update 7 Part 1で追加されたChapter 1向けガジェットが、Part 2でさらに磨かれた形です。スクラップグライダーもモデルとテクスチャが更新され、翼が羽ばたくようになりました。
アニメーションの改善は単なる飾りに見えるかもしれません。しかし、移動道具は「いつ作動したか」「どこへ向かっているか」を一瞬で理解できることが重要です。射出と接続が見やすいフックショット、動きが伝わるグライダーは、操作の手応えと状況把握の両方を助けます。
Part 2では、止まったあともフックショットの弾が長時間残る不具合も修正されました。見た目を整えるだけでなく、使用後の挙動まで手が入っています。

手斧で爆発、罠は2秒へ
手斧で爆発ブロックを起動できる変更や、Snapjaw Trapの拘束が無制限から2秒間のスタンへ変わった点も見逃せません。
道具同士の意外な組み合わせを増やしつつ、相手を永続的に止める極端な挙動は抑える。サンドボックスらしい自由さと、遊びとしての公平さを同時に調整しています。
ポータルの回数制限は運営者にも効く
ポータルには、プレイヤーごとの入場回数上限を設定できるようになりました。上限と残り回数はAncient Gatewayの画面に表示されます。これは一般プレイだけでなく、サーバーイベントやユーザー制作ダンジョンにとって使いやすい仕組みです。
報酬のある場所へ何度でも入り直せると、イベントの難易度や経済バランスが崩れることがあります。逆に、運営者が裏側だけで回数を管理すると、利用者には入れない理由が分かりません。ゲーム内画面で残り回数を示せるなら、ルールを透明にしたまま周回を制御できます。

Node EditorはMod制作者向けに大幅改善
Node Editorには開始画面、最近使ったファイル、ライト・ダークテーマ、グラフのミニマップ、配置ガイドなどが追加されました。大きなグラフを開閉した際の停止や、開いたグラフがメモリに残り続ける問題も修正されています。
遊ぶ側の更新に隠れがちですが、Chapter 1のコンテンツを作る開発者やMod制作者にとっては、日々の作業を支える重要な改善です。HytaleはModを大きな柱にしているだけに、制作画面の使いやすさや安定性は、将来登場するコンテンツの量と質にも影響します。
クリエイティブインベントリの検索も改善され、「swrd」「swodr」といった1段階の入力ミスでも「sword」を見つけられるようになりました。文字のアクセント記号を省いても検索できるため、英語表記に慣れていないプレイヤーにも地味に助かる変更です。
コントローラー操作も整理された
コントローラーのアビリティ操作は、右バンパーを押しながら別のボタンを使う方式へ再設計されました。アイテム側も従来の3枠に加えて4番目のアビリティを割り当てられるようになっています。
これは「新しい能力が完成した」という意味ではなく、増えていく複数のアビリティへ無理なく届く入力方式が整ったと見るのが正確です。
キーの再割り当て画面では、組み合わせに使えるキーやボタンも表示されるようになりました。設定の自由度が高くても、何を組み合わせられるか分からなければ使われません。入力ルールを画面上で伝える改善は、機能追加と同じくらい重要です。
マルチプレイの接続問題も修正
Part 2では、自動ポート転送がルーターを見つけられない問題、同じネットワーク上の複数端末でHytaleを使った際の切断、フレンドのワールドから切断されたあと再参加できない問題も修正されました。
特に再参加できない不具合は、これまで双方がゲームを再起動しなければ直らない場合がありました。ゴブリンやガジェットほど目立ちませんが、友人と遊ぶ人にとってはこちらの方が体感しやすい改善かもしれません。
試す前に知っておきたいこと
Update 7 Part 2は正式版ではなく、プレリリースです。試すにはHytale Launcherの「Settings」から「Pre-Release」を有効にします。
公式はUpdate 7の内容を週ごとに更新しており、Chapter 1の機能はまだ開発中です。Rune Abilityシステムを含め、正式公開までに大きく変わる可能性があります。実際、9月17日にはPart 3が追加され、ゴブリンの逃走挙動やスクラップグライダーなどにも追加調整が入りました。
普段のワールドで安定性を優先する人は、正式反映を待つのも一つの選択です。試す場合は、不具合報告で「pre-release」であることを明記するよう公式が案内しています。Modやサーバーを運営しているなら、プロトコルやアセット形式の変更も含まれるため、検証環境を分けた方が安全です。
世界が動くための小さな一歩
Part 2の魅力は、一つの巨大機能ではなく、NPC、道具、UI、制作環境が同じ方向へ整っていることです。ゴブリンは人数を見て判断し、探索道具は動きが分かりやすくなり、運営者はポータルの利用ルールを画面で伝えられます。
Chapter 1の完成形はまだ先です。それでも、プレイヤーがいない場所でも勢力がぶつかり、道具の動きから役割が伝わるようになれば、Hytaleの世界は背景ではなく舞台になります。
Update 7 Part 2は大型コンテンツを一気に見せる更新ではありません。しかし、遊びの途中に生まれる偶然や判断を増やすという意味では、Hytaleらしさを一段深めたアップデートです。

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